2009年4月27日月曜日

まいにちスペイン語

 LODVGとか、ODBとかのスペインのバンドの楽曲を楽しむためと、4月に入って、スペイン語の勉強をNHKラジオ講座の「まいにちスペイン語」で再開していた。従来の文法項目の流れに沿わず、日常会話で使う短いフレーズを積み重ねていくという本講座のスタイルは、聞き漏らしがあってもコースの途中参加もしやすいし、画期的なことである。しかも、テキスト巻末の新しく開始された連載の読み物、「ラテンミュージックカフェ」とか、「愉悦の小説案内」とかが個人的な趣向に合っているのがうれしい。 

 しかし、これらとは別に、意外なことで毎日スペイン語に接するようになった。最大のスペイン語国家、ヌエバ・エスパーニャ、メキシコに端を発する豚フル情報収集のため、Google Newsのメキシコ版健康欄に目を通すようになったからだ。「航空ネットワークにおける感染症拡散リスクの評価〜SARSを分析事例として〜」を読むと、ニューヨークは、フランクフルト、バンコクに次いで航空機を介した東京への流入リスクが高い都市であり、国の水際作戦の強化は妥当な対応であろう。また、H1N1 Swine FluのGoogle Mapをマイマップに登録するとか、一目でその広がりがわかるサービスを利用して、それに応じた各家庭での準備を考え始めたほうがいいかもしれない。

 これを機に、多少のスペイン語のキーワードを紹介しておく。

Secretaría de Salud(Ssa):(メキシコの)厚生省
 "salud"は「健康」という意味で、乾杯の時の掛け声にも使われる。そのときは、"Salud, amor, dinero y el tiempo para gozarlos."(健康と愛と金とそれらを享受する時間のために)という文句の省略形である。

gripe porcina:ブタ・インフルエンザ
 普通に豚というときは、cerdoとかの語が使われるが、porcinaは、主に学術用語として使われる形容詞の女性形である。基本的に名詞を修飾する形容詞は後ろにつくのは、同じラテン系の言葉フランス語などと同じです。実は、この性質索引などを引くとき概念の中心が句の先頭に来るので非常に便利なのです。発音を間違えて、por China言ってしまうと、「中国による」生物兵器という意味になるので、政治的な注意が必要でしょう。ちなみに、ハモン・イベリコで有名なイベリコ豚はその黒い足から"pata negra"(黒い足)と呼ばれます。

cubrebocas desechable:使い捨てマスク
 cubrebocasは、口(boca)をカバー(cubrir)するものという意味で、このような動詞+名詞複数形という合成語は、スペイン語に非常に多く、英語版Wiktionaryには多くの例が挙げられています。同じマスクの意味の"tapabocas"もこの造語法によるものです。máscara(仮面)に縮小辞を加えたmascarillaもマスクという意味になります。

Distrito Federal(DF):連邦区、メキシコシティのこと
 メキシコは、1つの連邦区(DF)と、31の州(Estado)で構成される合衆国(Estados Unidos Mexicanos)である。だから、合衆国と略して隣国のUSAを指すことは、はなはだ失礼な話ではある。首都メキシコシティの全域は、どの州にも属さず、連邦区庁長官(メキシコ市長)は、大統領によって指名・任命される。サパティスタ民族解放軍(Ejército Zapatista de Liberación Nacional、EZLN)が活動するチアパス州は、最南端で、グアテマラに接している。

caso, infectado:ケース(症例)、感染者

síntomas, cuadros:徴候、症状
 cuadroは辞書的には、「絵、絵画」という意味だが、医学的には病気が描き出す絵という意味から転じてだろう、症状という意味も持ちうる。スペイン語の文章の特徴として、なるべく同じ語を使わず言い換えるということがあるので、私のような語彙力の乏しい学習者泣かせである。

muerto, fallecemiento:死亡、逝去
 decesoもはじめて目にした単語だが、「死亡」という意味である。

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