2008年2月13日水曜日

あちら側とこちら側の改革

 海の向こうでは、大統領の椅子を巡って選挙が戦われており、その報道で"CHANGE"という語を聴かない日はないこの頃。政治の世界において手垢に塗れた"CHANGE"という言葉は、断然、オープンソースの世界では輝いて見える。絶えず、世界のどこかのハッカーによってオープンソースソフトは改善され、プロプライエタリ・ソフトウェアに追いつき、追い越しつつある。プログラミングをしない私はハッカーたちの恩恵に浴しているばかりだ。せめて、お世話になったソフトのリストを挙げて紹介しておくことで、幾許かの貢献になればいいのだが…

基本ソフト
オフィス・生産性ソフト
数学関連ソフト
グラフィック
ウェブ作成
DTP
コミュニケーション
メディア
ユーティリティ
セキュリティ
 オープンソース思想とも親和性が高いと言われる民主党のオバマ候補者、勢いに乗っています。ちょっと心配なのは、WASP中心のエスタブリッシュメント層に受け入れられるかです。真実は明らかではないですが、アイリッシュ・カソリックのJFKでさえ、あのような悲劇を迎えたのですから。

2008年2月8日金曜日

いろんなもののリザーバとしてのマウス

 医学文献検索のPubmedのマッシュアップで”GoPubMed"というのがある。使い方が、ここで日本語によるビデオで紹介されています。早速、"ubfm Toolbar"に検索を追加しようとしましたが、だめ、Firefoxの拡張機能"OpenSearchFox"での検索エンジン登録もだめでした。検索に時間がかかるのですが、どこの誰が書いた論文か一目瞭然で、特定の研究者をフォローしたり、類似内容の論文を探したりする場合には役立ちます。試しに、子年ですし、ミッキーマウスに因んで、"Management Infection Computer KEYboard MOUSE"で検索してみると、下の画面のようになります。


 ICUでPCのキーボードやマウスが院内感染の感染源になり得るという報告が検索されました。もし、電子カルテのインターフェイスが改良されて、マウスの操作だけで記録できるようになれば、マイ・マウスを使うことで、感染の機会を減らせるようになるかもしれません。さらにマウスにUSBメモリーを内蔵させれば、マウスは細菌のリザーバーから情報のリザーバーに変身しますね。どこかの会社で開発してくれないでしょうか?
 ubuntuユーザとしては、ubuntuをプリインストールしたマウスなんてのが欲しいなぁ。20世紀のモダニズム建築を代表するドイツの建築家、ミース・ファン・デル・ローエは、言いましたよね。"Der liebe Gott steckt im Detail (神は細部に宿り給う)"と。

2008年2月6日水曜日

マインドマップソフト"Vym"でR言語をモノにする


 「メモリーツリーでスペイン語文法をモノにする本―新方式!」という本を書店で見かけて、タイトルを思いつく。Jonathan Baron氏による"R reference card [PDF]"を参考にしてVymでまとめてみました。"Vym"というのは、"View your mind"の頭字語で、マインドマップのツール。デフォルトの状態でSynapticパッケージ・マネージャからインストールできました。種々の形式で画像ファイルにエクスポート出来るので、自分なりのマインドマップを作って壁紙に設定しておくと吉かも。

2008年2月5日火曜日

"ubfm toolbar" powered by Conduit

 三宅啓さんの「TOBYO開発ブログ」に「NLMの医療用カスタム・ツールバー」の記事があった。確かに以前、"NCBI Search Toolbar"というのがあったが、開発中止になっている。再開したのかなと思い、「米国医学図書館(NLM)」を検索するが、そんなニュースもない。そこでGoogle先生にお伺いを立てると、確かにありました、"NLM Toolbar"!しかし、どう見ても公式のものと思えず、toolbar powered by Conduitとなっているので、"Conduit"で調べたら、オンラインで自分のツールバーが作れるサービスのようですね。
Conduit.com - Free community toolbar Builder in a Few Easy Steps
だそうです。

 インストールしてみましたが、ubuntu環境ではラジオが聴けませんし、NLMのサービスにアクセスしやすくなっているだけなので、すぐアンインストールし、自分用のUBFM Toolbarを作ってみました。

 特徴は、
  • フィードリーダーから主要医学雑誌のポッドキャストにアクセスできる。
  • ニュースティッカーに主要医学雑誌の新着情報が流れる。
  • 検索にPubMed, Google Scholar, Connotea, Wikipedia, 英辞郎, 添付文書情報検索のエンジンを追加。
  • Ubuntu Japanese Team, Ubuntu日本語フォーラム, Ubuntu Users Japan, Ubuntu Blog Networkへのリンクを付けた。
  • 可及的に余計な機能は省いた。(E-mail受信通知、プライバシー、天気が消せないのは仕様?)
といったところでしょうか。インストールは、
ubfm Toolbar powered by Conduit
からどうぞ。試してはいないけど、Widows環境の方も大丈夫のようです。個人的には、Google ツールバーより256倍便利です。
 今後は、Rやdel.icio.usとの連携機能を付加していきたいなと考えています。

2008年2月4日月曜日

Rでグラフ:英語圏以外の医学雑誌

 医学情報を得る言語は、すっかり英語がデフォルトになってしまった。フランス語の医学総合誌3誌"Presse Medicale"、 "La Revue de Medecine Interne"、"Bulletin de l’Academie Nationale de Medecine"とドイツ語の医学総合誌3誌"Deutsche Medizinische Wochenschrift"、"Der Internist"、"Medizinische Klinik"のインパクト・ファクターの平均の推移を検討した記事が数年前のメイヨークリニック紀要に掲載されていた。上記の雑誌のうち唯一ポッドキャストを発信しているのが、"Deutsche Medizinische Wochenschrift"である。
 それに対し、お隣りの中国医学雑誌のインパクトファクターの推移には目覚しいものがある。データが偽装されていなければ、英語で発行されてるせいもあるんだろう。細かいことは差し置いて、中国医学雑誌のインパクトファクターの躍進をビジュアルで示すため、Rのmatplot関数を使ってグラフ化するスクリプトを書いてみた。少し改造すれば、体重、体脂肪率、歩数の記録のグラフ化とか、ダイエットの見える化にも役立ちそう。
 インパクト・ファクターってのは、単純化すれば、どれだけその雑誌の内容が噂になっているかということで、数字が高いほどホットな内容ということ。正確には、ウィキペディアを参照してください。
year<-c(1997:2006)
french<-c(0.41,0.35,0.36,0.34,0.32,0.34,0.30,NA,NA,NA)
german<-c(0.48,0.44,0.47,0.49,0.45,0.45,0.48,NA,NA,NA)
chinese<-c(NA,NA,NA,0.107,0.108,0.18,0.393,0.459,0.561,0.615)
IF<-data.frame(FRENCH=french, GERMAN=german, CHINESE=chinese)
png("plot.png", width=600, height=480)
matplot(year,IF,type="b", ylab="Impact Factor",xlab="year", main="Impact Factor of Journals of France, Germany & China",pch=1:nrow(IF),axes=FALSE)
axis(1)
axis(2)
legend(1997,0.3,colnames(IF),col=1:nrow(IF),lty=1:nrow(IF),pch=1:nrow(IF))
dev.off()


 さらに、医学のメッカ、アメリカ合衆国に目を移すと、「米国疾病予防管理センター」や「ホワイトハウス(カサブランカ)」でもスペイン語のポッドキャストを配信していることからも分かるとおり、二言語国家に変貌しつつある。この様な状況で、日本の第二外国語は、"The World of Golden Eggs"のミッシェル先生には気の毒だが、仏独から中西に重点を移すことを提案したい。地政学的にも、地球の両極、アルゼンチンと台湾に賭けておくのも悪くはあるまい。

2008年2月3日日曜日

タミフル耐性インフルエンザ

欧州でタミフル耐性広がる 米も検出、日本上陸警戒(02/02 19:52)via 北海道新聞
 欧州で14%、米州で5%の耐性率。日本上陸は時間の問題。来期のインフルエンザは厄介になりそうだ。早速、"Health Map"でチェック、米国疾病予防管理センターのポッドキャストを購読してフォロー。こんなことが、ubuntuのMozilla Firefoxという環境で出来るのが当然になっている。逆説的に、「このページは、MS Windows OOのInternetExplorer OOで見てください。」なんて注意書きが多く見受けられた時代が懐かしく思えてきます。