医者でありながら、煙草を止めれず、二十年近く経とうとしている。分かっちゃいるのに止められない。煙草は、「発癌の最大のリスクです。」と患者さんにも伝えてきたし、自分でもそう信じている。信じているからこそ止められないのかも…色々な死を見てきて、どうせ死ぬなら。告知さえされれば、癌で死ぬことが幸せではないかと思っている。多少痛みがあろうとも、自分が除痛できずに看取った患者さんのことを思えば耐えなければならないだろうし、何より、交通事故や他殺や心筋梗塞や…そんなことでの突然死とは違い、「さようなら」を言う暇があります。そう思っていました。
でも、いろんなことを背負い込むと、ただ、さよならして死ぬわけにもいかなくなり、色々考えた挙句、銘柄を変えれば、慣れない風味で止められるんではないかと、まず銘柄を変えることにしました。Virginia Slim Menthol Lightからhi-lite RUM MENTHOLへ。死ぬために税金を多く払うことはありませんし、当然安い煙草に変更しました。
そうするとBOXタイプでなくなって、封緘紙を開けるとき、私は、「人」を切らず、「入」から開けるようにしています。なにせ、内科ですから…そんなことを粉瘤の摘除をしながら考えておりました。
いろんな医者が居りますが、私はそんな医者です。
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